3階建てを内見したら、マンションが魅力的に見えてきた

もう結婚はしたくない。
ひとりきりの老後をなるべく心地よく過ごすため、マイホームがほしい。

マンションは、管理費・修繕積立金の値上がりが不安。
選ぶなら、固定費の節約ができ、土地も手元に残る戸建てでしょう!
ということで、これまで戸建て一辺倒の物件探しをしてきました。

うちは稼ぎが一馬力なので、予算がかなり限られます。
その予算で買える戸建ては、どこか不便があって当然。
どこを妥協できるか、というのが、物件探しでの長らくの課題だったのです。

そんな考えごとをしつつ、先日は3階建ての物件を見に行ってきました。
その内見をきっかけに、「もしや、戸建てよりマンションの方が良いかも……?」と、考えを改めることになります。

リフォームしたばかりの、きれいな3階建て

その物件は築25年の木造、4LDKの3階建てでした。
最寄り駅から歩いて40分ほど。
静かな住宅街で、商業施設は少なめ。

内見に行ったのは週末の昼間ですが、人通りはほぼなし。
ただ国道が近く、車の通りはそこそこ。

「駅まで遠い」という不便は、予算から考えれば、もはや飲み込むほかありません。
というのも、私が希望しているエリアと予算では「築30年ほどで住宅ローンを組める物件」というもの自体が、かなり限られるのです。

静かな土地での暮らしを楽しめればいいのだけど、どうだろうな……と思いながら、レンタル自転車で物件まで向かいました。

3階建ては避けてきました。ずっと。

戸建てに絞った物件探しをはじめてからというもの、3階建ては避けてきました。
まず、ふたりで暮らすには広すぎるということ。
単純に持て余すでしょうし、共同生活をする子どもとのコミュニケーションが取りにくいだろうな、という理由です。

また外壁塗装のとき、2階建てよりも費用がかさむであろうこと。
足場を作るためです。
担当さんに聞いてみたら、およそ数万円の違いで、そこまで恐れることでもない、との答えでしたが。

そして、Wi-Fiが届きにくいのでは? という心配もありました。
仕事の面でも、暮らしの面でも、Wi-Fiは家全体を飛び交っていてほしいものです。
こちらも担当さんに質問したところ、繋がりの悪さは中継機を使うことで解消できるそう。
多少の面倒がありそうですが、まったく打つ手なし、ということにはならないようです。

こんなにも懸念があり、それでも3階建ての内見に行ったのは、数少ない物件候補の中で珍しく築年数が浅かったから。
そして「3階建てのこと、食わず嫌いをしていないだろうか?」と思うところもあったのです。
避けるのは、一度内見してみてからでも良いのでは、ものは試しだ、と。

3階建て、内見してみて良かったところ

昨年リフォームをした物件ということで、水回りがとにかくきれいでした。
キッチンもお風呂も、ピカピカ。

そしてさすが3階建て、家の面積がとにかく広いのです。
4LDKなので、部屋数も多い。
子どもと私、それぞれの部屋を確保しても、さらにウォークインクローゼットや趣味部屋が作れそう。
玄関先には駐車スペースもあり、なんらかの屋外作業をしたいときにも困りません。

きれいな家でも、理想の暮らしに合わないなら、決められない。

物件自体はとても良かったのですが、内見を進めるうち、自分自身が理想とする暮らしには合わないな……と気づきました。

とにかく広すぎるので、きっと部屋を持て余してしまうでしょう。
ウォークインクローゼットを作るほどファッションには興味がないし、専用部屋を作るほど映画やゲームに没頭できる気もしません。

フロアが細かに分かれていることで、子どもとのコミュニケーションがうまくいかなくなるのでは、とも思いました。
共同生活を送るにあたっては、適度な距離感がほしいところですが、この物件でそれを叶えることは難しそう。

内見する前にここまで把握できていれば、担当さんにお手間をおかけせずに済んだのにな、と、すこし心苦しくなります。

この物件を見送る決め手になったのは、子どもが通うことになる学校までの距離でした。
実際に自分で歩いてみましたが、徒歩15分は大人の足でもちょっと大変。
道のりがすこし複雑であることや、車の通りが多いことが分かり、毎日通わせることに不安が生まれてしまったのです。

戸建て一辺倒でしたが、マンションに目が向き始めました。

この内見をきっかけに、予算が限られた中での物件選びの不自由さを痛感します。
そして私自身が、子どもとの日々のコミュニケーションをとても重要視していることに気づき、フラットに暮らせるマンションにぐっと目が向き始めました。

管理費や修繕積立金の値上がりはやはり恐ろしいものですが、これから買おうとしているのは、少なくとも20年は住むであろう家。
それ以上に取るべきものがあるのでは、と、考え始めたのです。

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