築50年の木造戸建て、内見してきました。

マイホーム購入に向けて動き出した当初は、「ボロ家でもいいから、なるべく安い物件にしよう」と考えていました。
できる限りリスクを取らず、老後の住まいを手に入れたいからです。

さらに、DIY系Youtuberの方々が、廃墟のような家をみるみるキレイに直していく動画を観て「ボロくても直せばいいんじゃん!」とも思っていました。

ですが物件探しを進めるうち、この考えはかなり変わってきました。

築50年の木造戸建て、内見してきました。

価格は1,000万円台前半、駅から徒歩30分ほどの、郊外の家。
周辺環境は悪くなさそうで、私道の先の奥まったところに建っていました。
土地面積と建物面積ともに、住宅ローン審査を受けるには問題なさそう。

が、それ以外の問題がありました。

さすが築50年、ふしぶしに老朽化の気配。

内見しながら、営業さんにいくつかの問題点を教えてもらいました。

まずは、建物の老朽化について。
見た目ではまったく分からなかったのですが、営業さんいわく「冷蔵庫を置いたら床が抜ける、なんてことがあるのでは……」と。

サッシはかなり昔のもので、現代での一般的なサイズよりも、ひと回り大きい。
新しくするのなら特注になるであろう、と。

雨漏り対策として、雨樋の修繕もしたほうが良い。
家の傾きも、なかなかである。
話を要約すると、とにかく建物が古すぎる、と。

傾きを体感し、やはり耐震面で不安に。

そして、耐震について。
この物件は、もちろん旧耐震基準で建てられたもの。
これまでの地震には耐えてきたとはいえ、今後も耐えられるのか? と考えると、かなりの不安を感じます。
なお築50年物件の耐震補強工事には、ざっくり200万円程度はかかるそう。

築50年となると、住宅ローン控除にも難がありそう。

築50年の物件で住宅ローン控除を受けるために、耐震補強工事が必要であることは、ほぼ間違いありません。
そのために耐震診断を行うのですが、それには建築時の設計図面が必要。
営業さんによれば、その図面を取り寄せることは、おそらく相当骨の折れることなのだそう。
ということは、まず耐震診断を行うことが難しいのです。

家って、消耗品なのだな。

これだけのハードルがあって、それでもこの築50年を買うか? と言われると、答えは完全にNOです。
安く買うことができても、手間や修繕費が莫大にかかってしまうのならば、それは大変しょうもないことじゃないか。

たとえば1,200万円の家に、修繕費が500万円かかるのであれば、はじめから1,700万円の物件を選びたい、ということです。
実に多くの学びを得つつ、さくっと別の物件を探すことにしました。

昨今では古民家リノベも流行っているし、一概には言えないことではあるのですが、「家って消耗品なのだなー」と思い知った出来事でした。
築30年あたりの物件に狙いを定め直し、私の家探しはさらに続きます。

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