離婚時の話し合いで「元パートナーの悪口を言わない」という取り決めは、特にしていません。「人の親なら、そんなこと当たり前に分かるでしょう」と考えていたからですが、それはいささか甘かったのかもしれません。
まあ、たびたび言葉が通じないモラ夫ですもんね、と、元パートナーの立場なら諦めもつきます。ですが子どもから見れば、そんなモラ夫であっても、ずっと父親なのです。
元パートナーから言われている悪口について
そもそも「子どもを介して自分の悪口が聞こえてくる」という状況が、まずおかしいのですが。
これまで聞こえてきた内容をまとめると、「ママは怖い」と言われているようです。「ママってこういうところが怖いよね、でもパパは大丈夫だからね」という具合に。面会交流を始めた4年ほど前から、いまに至るまで。
私としては、「『相手のことが怖い』と主張することで被害者ヅラができる」という、いわゆる逆マウントなんだなと理解しています。そう思えるような経緯がありました。
どうしてそんなことを言うかの理屈も少しは分かるので、そういうしょうもない悪口に傷つくことも、いまはほぼありません。
心配なのは、伝達係にされている子どものメンタルです。すべてを鵜呑みにしているわけではなさそうですが、いたずらに不安にさせることもあるのではと、若干の危惧があります。
これまで無反応で通していたが、そろそろ子どもに伝えていいかもな
子どもを介して、元パートナーからの悪口を伝えられるとき、なるべく過剰に反応しないようにしてきました。「ああ、そうなんだ〜」と、とりあえず聞き、否定も肯定もしない。
ただ最近は、この出来事を通して子どもに伝えられることもあるのではないか、と思うようになりました。というわけで、実験的にこんなことを話してみたのです。
「パパが言っているのは、ママの悪口のようなもの。私自身はあまり気にしていない」
「悪口を言う人は、自分に自信がない人。パパはママの悪口を言うことでしか、自分に自信を持てないのかもしれない。そう思うと、私はパパを可哀想だと感じてしまう」
「あなたとパパが仲良くできるなら、それは私はすごく良いと思う。だけど、そういう部分はマネしないでくれると嬉しい」
……そんなことを続けていたら、人が離れていって、ひとりになってしまうんだよ。
離婚後の共同養育、うちは無理。
ちかごろ世間では、離婚後の共同養育について盛り上がることがありますね。事情は人により様々で、スムーズに導入できるケースもあることでしょう。離婚後の共同養育に欠かせないのは、元パートナー間での「そう悪くない関係性」なのだろうなと、個人的には考えます。
うちについては、婚姻中から離婚後を通して、悪くない関係性を作ることはできませんでした。これから作れそうな見通しもなく、共同養育はしたくありません。
親としてできることは、なんだ。
面会交流を始めたころ、モラ夫へ「子どものメンタルのために、大人同士の諍いについては話さないでほしい。なにか要望があれば私に直接連絡をしてください」と伝えたことがあります。それから数年、残念ながらこのお願いは受け入れられなかったようです。
モラ夫のことは初めからアテにしていませんが、人の親として最低限のことはしてほしかった。子どもにも、その人間性がバレてしまうときが来るだろうな。できれば、子どもからは良い父親だと思われていてほしかった。
さて、私のほうはといえば、ひとり親としてできることを淡々と続けていくだけ。安心して過ごせる家を守ること。子ども時代で普通にするべき体験を、守ること。
いまのところ調停での話し合いは考えていませんが、今後ひどくなるようであれば、やむを得ず……ということも、あるのかもしれない。
ねえ、子どもの前で相手方の悪口を言うのって、ダメなんですよ。人の親なら、そのぐらい分かれよ。気持ちとしてはもう金輪際、モラ夫の口から私の話をしてほしくないぐらい。

